理事長挨拶

理事長就任挨拶

一般社団法人日本歯科医療管理学会

理事長 尾﨑 哲則

3月末の臨時理事会でご承認いただき、急逝された白圡前理事長の残任期間の理事長職につかさせていただきました。

何分不慣れな上に、本学会が法人化してまだ1年も経過しておらず、一つ一つ確認しながらの職務遂行であります。

私の役割は、白圡先生が立ち上げられた法人学会を、さらに高めて、次世代へと繋いでいくことに在るかと考えています。基本的な方向性は、白圡先生が生前から言われておりました「国民が求めている安全・安心・信頼の歯科医療を研究・研修する学会」に向けていくことであると考えております。

超高齢社会が進行する今日のわが国では、国民のニーズに応えるためには、地域住民を主体とした各関係機関との連携強化、即ち地域の各種医療機関、歯科医師会、行政あるいは介護施設等との連携を含めた地域完結型医療の構築等、新しい歯科医療の提供体制が必要となってきています。

このような中で、本学会は「医療安全」と「地域連携」を活動方針の2本柱として学会運営を行っていくことが、今後も重要であると考えております。

さらに、今後の歯科医療展開を見据えるに当たっては、ITの進行・AIの進歩に伴い、「医療情報管理」も、従来にもまして大きな課題になってくると思われます。さらに、本学会でしか取り扱かわない医療経済・税制という分野も、人口減少・経済成長の成熟化に伴い、今まで以上に重要性を増してくると考えています。このような分野を第3・4の柱として、わが国の歯科医学会での位置づけをはっきりしていく事が不可欠であると考えております。

しかし、これらは、会員の皆様と一緒に、それぞれの地域で展開できてこそ意味があるものと考えています。臨床医の先生、研究者の方、その他関係者の方のご意見に深く耳を傾けてまいります。今後の会務運営に向けて、是非ご協力を賜りたいと存じます。

新しい令和の幕開けにあたり国民が望む歯科医療とは何か、本学会が歯科界での礎となってこれを示していけるよう、全力を尽くしていきたいと考えております。